はじめに
私は大学生のときから、吉本(吉本隆明)さんの本を読み続けてきました。
高校生のときにはまったく知らなかった名前でした。ちょうど学生運動をやる
中、読んでいきました。接見禁止の留置場の中でも、裁判所の許可をとってく
れた彼女のおかげで何冊も吉本さんの本を読んだものでした。
そのころは、自分が学生運動に参加しないことの根拠に吉本さんを引用する
連中がいたものでして、そのこともあって、吉本さん自身に対しては反撥を覚
えたこともあありました(もちろん、これは吉本さんが悪いわけではありませ
ん。そういう連中が悪いのです)。でもとにかく出版される本はすべて読んで
きました。
そうした中で、ちょうど28歳のころから、吉本さんの言うことが不思儀な
ほど私の心の中に染み入るような感じになってきました。そして、35歳をす
ぎた頃から著作を読むだけではなく、講演会も知ることができるかぎりすべて
参加するようにしてきました。そして、もうそのときから、私の中にはいつも
吉本さんが存在するようになりました。そんな私にとっての吉本さんの世界を
ここに披露していきたいと考えます。
この吉本さんに関して私が書いてきたものが「吉本隆明鈔集」なのですが、
これこそが私がこの「将門Web」を立ち上げることになる最初のきっかけで
した。「吉本隆明鈔集」を印字したものを、光芒社の矢掛社長を通じて吉本さ
んが読んでくれたことにより、「では、もう正式に公開していこう」と考えた
のですが、矢掛さんとの話の中で「では私が自分のホームページを作って公開
していきます」となったものなのです。
これからも、このページは充実させていきます。私がこの今という時間、こ
の日本に生まれたことは、偶然のことなのだと思います。だが、私はこの吉本
さんという存在を知りえたこと、そして、同じ時間同じ空間にこうして私が生
きられていることだけは、私の生きることも意味があるなあ、良かったなと確
信していることです。 (2005.01.06)
ここに置いていました吉本隆明さんの写真に、撮影した写真家から抗議があ
り、急遽イラストに変更いたしました。(2007.06.12)
|